あの子との距離を縮められないのはなぜだろう

「いつも怒ってばかりになっちゃう」「なんか子どもとの距離を感じる。。。」
お子さんとの距離を感じるのは、あなたのある行動のせいかもしれません。
アドラー心理学から考えていきます。

なんでいつも怒っちゃうんだろう

私が悪い?子どもが悪い?

「どうしても怒っちゃうんですよ。
だっていつもいつもお茶をこぼすし、お着替えするのは遅いし、いうこと全然聞かないし。
怒らないなんて無理です!」

そうですよね、わかります。
なんでいつもそれするかな!(怒)っていうことってありますもんね。

怒っちゃってから自己嫌悪。。。。
だけど怒っちゃう私が悪いのかな?
それとも怒らせることばっかりする子どもが悪いのかな?

そんなことを考えても解決策は一向に浮かばないし、
なんだか子どもとの距離を感じるようになってきちゃった。
それってさみしいですよね。

なんで怒っちゃうんだろう

アドラー心理学では感情は目的のための道具だと考えます。
人間が感情の奴隷になるのではなく、人間は感情を道具として使っているのだ。
なんてアドラーさんは言っています。

あなたが怒っているときは、「怒りの感情」を使ってなにかの目的を果たそうとしている、
こんなふうにアドラー心理学では考えます。

「え~、感情って自然に湧いてくるもので、なにか意図があって使うものじゃないでしょ?」
と思いがちですが、確かに私たちは「怒り」を出したり引っ込めたり、自分の意思ですることができちゃいます。

例えば子どもにめちゃくちゃ怒って怒鳴っているときに、
電話がかかってきたら「もしもし、~でございます」なんてよそいきの声を出すことできますよね。
本当は怒りもコントロール可能な感情なんですよね。

じゃあお子さんに怒っちゃうときに、
「私はこの怒りの感情を使って、何の目的を達成しようとしてるんだろう?」って考えてみます。

「威圧的になることで子どもに言うことを聞かせようとしている」
「私の方が上なんだということをわからせて、服従させようとしている」
「こうやって怒っておけばしばらくはおとなしくしているだろう」

実はこんな目的があるかもしれません。
では、怒りをもってその目的って達成できるのでしょうか?
「いつも怒ってるのに言うことを聞かない」のであれば、なにかやり方を変えた方がよさそうです。

新米保育士時代に指摘されたこと

近づけないあの子

私は現在英語教室運営を本業としていますが、以前は保育士として働いていました。
とはいうものの、保育士の資格を取ったのは、保育の短大とかに行くのではなくて、ユーキャンで取りました。

そんなペーパー保育士だった私ですが、娘が1歳になるときに、よし保育士として働こうって思ったんです。
それである保育園に雇ってもらえることになりました。

そこで2歳の担当になりました。そこは保育士によって担当する子が決まっているスタイルの保育園でした。
それで、私が担当する子が5人くらいいたのですが、その中のある男の子が、なかなか私のところに来てくれないんですよ。
いつも遊んでいても他の先生のところに行っていたり、他の部屋に行ってたりで、なかなか仲良くなれないなーなんて思ってたんです。

先輩から言われたこと

だけどどうしたら仲良くなれるのかわからなくて、時間だけが経っていってしまう状態でした。

そうしているうちに、ペアになっていた先輩の先生から、
「あなたね、なんであの子があなたのところに来てくれないかわかる?
あなたが全然あの子のこと見てないからだよ」って言われました。

言われたときは「え~ちゃんと見てるし―。なんでそんなこと言われなきゃいけないわけ?」って思いました。
だけど、よくよく考えると、彼は生活の流れがよくわかってて、例えばトイレとかごはんとかは私が誘うとスムーズに応じてくれるんですね。
それで、私はそれを当たり前のように思ってたなって思うんです。
だからなかなか動いてくれない子とかにどうしても気持ちが行ってしまって、彼のいいところを全然見れていなかった。
彼と全然遊べてなかったなって思うんです。
今から当時に戻って彼との関係づくりをすることはできないんですけど、ここから何を私は学べばよかったのかなと改めて考えてみます。

アドラー的に考える

子どものどこを見ているか点検しよう

私の例は別々の子どもさんの例でしたが、自分の子どものことで考えると、

できてることを当たり前と思ってしまうと、そこって見えなくなってしまって、
逆にできてないところとかが目についちゃうっていうことはあるなと思うんです。

そこで、アドラー心理学の目標から考えてみます。
アドラー心理学の目標には心理面の目標と、行動面の目標があります。

心理面の目標は
・私には能力がある
・人々は私の仲間だ

と子どもが思えるように援助することです。

そしてその気持ちになったら出てきてほしい、行動面の目標は
・自立する
・社会と調和して暮らせる

なんですね。

これを達成するために大事なことが「勇気づけ」だよっていうんです。

勇気づけっていまいち意味のわからない言葉ですけど、
その子を認めて、その子が大事だよと伝えることとか、
君にはできるよって信じてることを伝えることとか、
そういうことを勇気づけというふうに呼びます。

その勇気づけをするために大事なことは、
不適切な行動ではなく、適切な行動に注目しよう」ということなんです。

適切な行動に注目すると自然と不適切な行動には注目しなくなるよね、というふうに考えます。
どれが不適切な行動か、ということについては長くなるのでこの記事では書きませんが、
ここでやっぱり感じるのは「当たり前」っていうことは無視しちゃいけないことだなってことなんですよね。

できていることに目を向ける、でもこれはほめまくるということではないです。
(逆にほめるのもアドラー心理学ではNGです)
「トイレに行けたね」「靴履けたね」「楽しそうな遊びをしてるね」
そんなことをスルーしないで認める、見てるよって伝えることがどれだけ大事かってことなんですよね。
なんでもないことみたいなんだけど、そうして接していたら、
「あ、ママは僕のこと見てるな」「僕できてるな」とお子さんは感じるようになり、
心の距離が縮まっていくんじゃないかなと思います。

いつからでも変われる!

「だけどなかなか難しいです、つい怒っちゃって。。。」

大丈夫です。一歩一歩、小さなことの積み重ねが親子関係を必ず修復していきます。
言葉に出すのが難しければ、最初は「目線と笑顔」からでもいいと思います。

楽しく遊んでるとき、うまく靴を履けたとき、
お子さんがちらっとママを見たら「目線を送って笑顔を見せる」
これだけで「あ、僕のこと見てるな」って感じてくれます。

それができてきたら、やっぱり言葉で伝えてあげるといいかなって思います。
ママが言葉で気持ちを伝えていくと、お子さんも言葉で伝えてくれるようになります。
小さなことを積み重ねていきましょう!

私の主催している「親子で学ぶオンライン英語教室 mushroom」では、
英語教育の悩みはもちろん、子育ての悩みを相談していただける、カウンセリングもセットになっています。
あんまり周りの友達や、幼稚園の先生にも言えないなと思うようなことでも、
秘密厳守でおうかがいして、一緒にできることを考えていきたいと思います。

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