子どもを脅迫してる?

「私そんな怖いことしてません!」
そんなつもりはなくても実は銃を突き付けて子育てしているのかもしれません。
アドラー心理学から考えていきます。

子どもが全然動いてくれないんですけど

早くしてよね。。。

「ほんとに動かないんですよ。
何回言っても着替えしないし、ごはん食べないし、テレビ見てばっかで。
ほんとイライラするんです」

そうですよね、わかります。
何回「早く!」って言わなきゃいけないの!(怒)ってなりますよね。

「だからいつもこう言うんです。
『ご飯食べないなら捨てちゃうよ』
『着替えしないんなら置いてっちゃうよ』
『片付けないならおもちゃ捨てるよ』って」

言いますよね~~。
こういうこと言っちゃいます。
ついつい言いたくなるお気持ち、よくわかります。

新米保育士時代に怒られたこと

給食腐っちゃうよ事件

私は現在英語教室運営を本業としていますが、以前は保育士として働いていました。
とはいうものの、保育士の資格を取ったのは、保育の短大とかに行くのではなくて、ユーキャンで取りました。

そんなペーパー保育士だった私ですが、娘が1歳になるときに、よし保育士として働こうって思ったんです。
それである保育園に雇ってもらえることになりました。

そこで2歳の担当になりました。そこは保育士によって担当する子が決まっているスタイルの保育園でした。
そしてその保育園では、みんなが一斉にご飯を食べるのではなく、
例えば最初に二人が食べて、あとの四人は遊んでいてもいいんです。
最初の二人が食べ終わったら、その子たちはお昼寝に行って、次の二人が食べる。
というふうに、生活時間をずらして動いていくスタイルの保育をしていました。

その中で、順番が2番目、3番目の子たちって、食べる前に遊んでいていいので、
その子たちの番が来て呼びに行っても、遊びが終わらなくて、なかなかご飯を食べにきてくれないことがあります。

だけど特に夏場とかは何時までに食べ終わらないといけないと決まっている。
なのに全然ご飯を食べに来てくれない。
私は焦ってしまいます。
そしてこういうことを言ってしまいます。

「ねー〇〇くん、早く給食食べないと腐っちゃうよ」

先輩から言われたこと

そんなときに、ペアになっていた先輩の先生から、
「あなたね、そういう言い方って、子どもを脅迫してるんだよ。
手を挙げないと撃つぞって言いながら保育してるのと同じだよ」って言われました。

言われたときはそうとうショックでしたね。。。
脅迫って。。。そんな怖いことしてるつもりありません!
そんなひどいことしてないよ。。。

だけど本当にそうだろうか?
「手を挙げないと撃つぞ」並みの恐怖で子どもを動かそうとしていたのかも?

今から当時に戻ってやり直すことはできないんですけど、ここから何を私は学べばよかったのかなと改めて考えてみます。

アドラー的に考える

~しないと~しちゃうよの罪

ついつい言いがちな「~しないと~しちゃうよ」の何が悪いんでしょうか。

アドラー心理学の子育ての目標から考えてみます。
アドラー心理学の子育ての目標には心理面の目標と、行動面の目標があります。

心理面の目標は
・私には能力がある
・人々は私の仲間だ

と子どもが思えるように援助することです。

そしてその気持ちになったら出てきてほしい、行動面の目標は
・自立する
・社会と調和して暮らせる

なんですね。

脅迫的な言い方の最大の弱点は、
「私には能力がある」とも「人々は私の仲間だ」とも思えない、ということです。

『片付けないとおもちゃ捨てるよ』と言った時のお子さんの反応はどうでしょうか?
「いやだー」と言って泣く、または怒る。
もしくは「ダメ!」と言って必死におもちゃを守ろうとする。
または「お母さんキライ!」なんて言っておもちゃを投げつけてきたりするかもしれません。

そんなとき、「自分に能力がある」って思えるかな?
「お母さんは仲間だ」って思えるかな?
むしろ「お母さんは敵だ」って思わないかな?
「自分には片付けなんてできないんだ」って思わないかな?

それと、本当にあなたはおもちゃを捨てるでしょうか?
結局のところ、根負けしたり嫌になったりして、最終的にはあなたが片付けたりしませんか?
そうすると子どもは、「お母さんは捨てるっていうけど、本当にはしないんじゃん」と思って、
「必ずしも言ってる通りにしなくてもいいんだな」とか、
「どうせ後でお母さんが片付けるんだからやらなくてもいいや」とか、
そんなことを学んでしまうかもしれません。

それでは「自立する」「社会と調和して暮らせる」の行動面の目標に近づかないですね。

いつからでも変われる!

「だけどついこういう言い方しちゃうんです。。。
なかなかすぐにやめるのって難しいです」

大丈夫です。一歩一歩、小さなことの積み重ねが親子関係を必ず修復していきます。
つい言っちゃったなっていうときには、すぐにフォローしてあげたらいいと思います。

『片付けないとおもちゃ捨てるよ』ってつい言っちゃったとしたら、
「おっと、しまった」と自分で気づいたら、まず深呼吸して冷静になりましょう。
「おもちゃがかわいそうだからお母さんほんとは捨てたくないんだ。
だけどこんなふうに散らかってたらお母さん踏んづけちゃって足が痛いから、
使ってないおもちゃは片付けてくれると嬉しいんだ。
どれだったら片付けていい?一緒にやってくれる?」
といった感じで、なぜ片付けてほしいのかを説明し、
一緒にやってくれないかとお願いしてみるといいと思います。

お願いって。。この子のおもちゃなのになんで?
片付けるのなんて当たり前でしょ?
って思うかもしれませんけど、
片付けるのが当たり前なのはお母さんの常識。子どもはそう思ってないという前提で。
そして家族でも他人ですから、やってほしいことがあればお願いする方がいいと思います。

ママの言い方が変われば必ずお子さんの行動は変わります。

私の主催している「親子で学ぶオンライン英語教室 mushroom」では、
英語教育の悩みはもちろん、子育ての悩みを相談していただける、カウンセリングもセットになっています。
あんまり周りの友達や、幼稚園の先生にも言えないなと思うようなことでも、
秘密厳守でおうかがいして、一緒にできることを考えていきたいと思います。

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