ママの声は子どもにとって唯一無二

英語をママと一緒に学ぶのが、何よりも最強なのには、生物学的理由があります

ママの声が最強な理由

英語耳を育てるってどういうこと?

「英語耳を育てる」、という言い方がよくされるんですが、
これはつまり「英語脳を育てる」ということです。
もっと言えば、「脳の中に英語のお城を建てる」ということが、
「英語耳を育てる」ということになります。

そしてそのために必要なことは、
「英語をいっぱい聞く」=「英語シャワー」をあびること。

英語をいっぱい聞くと、脳の中の英語のお城の土台になる部分ができます。
この土台が大切で、土台がないとこの上にお城を立てることができません。
この大切な土台をキレイな石で敷き詰めてあげたいですよね。

人間には、心地いいなあ、好きだなあと思う声というのがあります。
そしてそういう声が最もスムーズに脳に入ってきます。
好きな俳優さんの朗読だとか、好きな歌手の歌とか、
ずっと聞いていたいなあと思う声ってありますよね。

好きな声で英語のシャワーを浴びたら気持ちいいけど、
好きじゃない声で浴びたら、ごつごつの岩のシャワーを浴びているみたいで
すごく不快だし、聞きたくなくなってしまいますよね。

子どもが一番好きな声とは?

子どもにとってこの世で一番大好きな声は、もう決まっています。
それは、ママの声です。
おなかの中にいるときからずっと聞いている声、
自分を守り、いつくしんでくれる人の声、
一番安心できる声が、ママの声なんです。

そんなママの声を、子どもは選択的に聞いているということが分かっています。

乳児はまず、他の物音よりも人間の声の方に反応します。
そして、他の人の声よりも、母親の声の方に強く反応することがわかっています。
自分の母親の声を必ず聴き分ける鳥のヒナや、子どものオオカミなどのことを考えれば、
母親の声を聞き分けることは、生存のための本能と言える能力なのです。

そんな何よりも大好きなママの声を、子どもはなによりも一生懸命聞こうとするので、
ママの使う言語の中に、英語の音が入ってきたら、
「おや?ママの言葉がいつもと違う。。。よく聞かなくっちゃ」と思って、
お子さんの耳と脳はフル回転。
ママの言葉から、日本語も英語も吸収しようとします。

だからこそ、ママが英語を学び、声に出していき、
子どもに英語シャワーを浴びさせてあげることこそが、
一番大切な土台を美しく整え、英語のお城を立てる準備に必要なことになります。

CDやDVDだけでは英語耳は育たないという事実

赤ちゃんは天才

言語の発達の研究はぐんぐん進んでいて、いろんなことがわかっています。
その研究の一つによると、

『1歳になるまでの赤ちゃんは、
世界中のあらゆる言語の音を聞き分けることができる』

ということがわかっています。

(グラフの出典:Patricia K. KuhlによるTED talkより)

だけどいつまでも天才の能力は続かない

グラフを見てもわかる通り、
この能力は赤ちゃん時代をピークに、
7歳を過ぎると急激に下がり、
大人となるともう絶望的に無理、ということが分かります。

その中でも生まれてから1歳になるまでが
非常に大切な時期とされています。
それは、母国語の音のパターンを確定する時期だからです。

母国語のパターン確定とは?

1歳未満の赤ちゃんは、
聞こえてくる音を統計的に分析して、
よく耳にする音を判断し、
それが自分にとって必要な音であると結論付けます。
これがつまり母国語の音のパターンを確定することです。

そうすると、それ以外の音は、
あんまり使われないからどうでもいい、重要ではない、
という結論になります。

脳をどうでもいい音の処理に使うのはもったいないので、
別に聞き分けなくてもいい音と判断される。
こうして外国語の音の処理ができなくなるのです。

例として英語では「r」の音と、「l」の音が
明確に区別して発音されますが、
日本語ではこの中間に位置する「ラ行」が使われます。
「r」でも「l」でもない、あいまいな「ラ行」ですね。

この二つの音声を聞いた赤ちゃんの脳の中では
このような「r」と「l」の分布の統計ができます。

(グラフの出典:Patricia K. KuhlによるTED talkより)

英語と日本語の音の山の形が全然違うのが
見てわかりますね。

この山の形が赤ちゃんの脳の中で確立すると、
「これが私の暮らす世界の言語パターンである」と確定し、
それ以外の音は無視されるようになります。

つまり、英語の音をいっぱい聞いている赤ちゃんの脳には
上記の図の左側の「rとlは違う」言語パターンが確立され、
日本語をいっぱい聞いている赤ちゃんの脳には
上記の図の右側の「あいまいラ行」の言語パターンが確立されるわけです。

日本語言語パターンが確立してしまうと、
頻度が低い=重要じゃないと判断された
「r」「l」の音はあまり認識されなくなってしまう
というわけです。

CDで英語を聞かせればいいんじゃないの?

「だから私たち大人はrとlを聞き分けられないのね」
「じゃあやっぱり小さいうちにDVDやCD聞かせとかなくちゃ!」

と思うわけですが。。。

ここで残念なニュースがあります。

それは、
「この分析、統計の能力が働くのは、
目の前にいる人間から発せられた音に一番大きく反応する」

という事実です。
つまり「CDやDVDからの音声は、分析対象にあまりならない」ということです。

これも実験結果が出ています。
アメリカの子どもに、中国語の独特の音を聞き分けられるかどうかの実験をしています。
赤い線のグラフは、
「中国人に赤ちゃんの目の前で中国語をしゃべってもらう」パターンです。
青い線のグラフは、
「同じ内容を録画したテレビを見せる、または音声を聞かせる」パターンです。

グラフを見れば一目瞭然です。
テレビのモニター越しや、CDの音声を聞いただけでは、
中国語の聞き分けのスキルが上がっていないということが分かります。

ですから、英語の言語パターンをお子さんの脳の中に作るためには、
目の前にいる人間からの声かけが必要になるんです。
つまり、ママやパパからの英語の音のシャワーが必須となります。

これはママ、パパ、がんばらないといけないですね!
お子さんの「英語のお城の土台を作る」ために、
おうちで英語を話せるようにしていきましょう!

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